トラックマン(track man)の激安ダブルウォーム式1人用テントで山の中を6泊したのでレビューする

 

一部の格安テントマニア界隈(そんなのないか)で絶賛話題沸騰中のトラックマンの1人用テント。山岳テントのほとんどが数万出さなきゃ購入できないという中で、何と私の購入時価格(7月)は6099円というまさに破格。今日はそんな格安テントで実際にテント泊してみた感想を正直に書きたい。

中身はこんな感じ

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購入時はペグ、ポールがテント本体を入れるスタッフバッグに入っている。だが、一度テントを取り出すとよっぽどうまくやらなければ再度同じ状態に戻すことは不可能。私はポール、ペグは取り出した状態でザックにしまっている。収納時サイズは40cm×15~17.5cm程。工夫すればもう少し細く収納できそうな気もする。ペグは基本石で打ちつけて使用しているが、今のところ折れ曲がってはいない。重さは計っていないが、公称では1.5kgほど。実際持ってみてそれ程重さは感じない。ペグと一緒に自在付ロープも付属する。

 

私が使った場所

 

  • 雲取山 奥多摩小屋 8月 (記事公開済み)
  • 南アルプス 白根御池小屋 9月 (記事作成中)
  • 南アルプス 北岳山荘 9月 (記事作成中)
  • 南アルプス 両俣小屋 9月 (記事作成中)
  • 南アルプス 長衛小屋 9~10月の2泊 (記事作成中)

 

雲取山 奥多摩小屋

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天気:晴れ。夜中の0時過ぎあたりからやや風が強まる

季節:8月上旬

設営場所:樹林帯付近。ペグダウン可能

 

記念すべき初テント泊。テントの設営という作業自体に慣れていないのでやや手こずったが、事前に部屋で設営の練習をしていた甲斐あり何とかなった。説明書はテント本体を収納するスタッフバッグの上部に縫い付けられている。尚、言語は中国語。だが、図を見れば何となく分かるのでご安心を。

雨は降らず、風も夜中に強まったものの樹林帯ゆえそれ程影響を受けず、季節は真夏。ペグダウンも出来る場所で初心者の初テント泊には絶好の環境であった。それゆえこの時点でこのテントに対する不満は特になし。この体験のせいで、「山岳テントに4~5万円?バカなの?」とうぬぼれる。P1130329

ヘッドライトをつるす場所も確保されている。テント側面には小物収納用のポケットもある。

 

南アルプス 白根御池小屋

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天気:曇りのち晴れ。風はほぼ無風。

季節:9月下旬。夜は10度を下回った

設営場所:池のすぐそば。ペグが刺さる場所と刺さらない場所があった。山に囲まれているので、風の影響は比較的受けにくいだろう。

 

雨降ったら池増水して大変なことになるだろうなーと思いつつも、好天が続くという予報、空の様子も明らかに雨とは無縁だったのでこんな場所にテント設営。ペグは前のほうは刺さったが、後ろは刺さらなかったので石で固定。ついでに自在付ロープを石に巻き付けて強度を高めた。終始無風状態で飛ばされる心配は殆どなし。実に快適なテント生活であった。8月の奥多摩小屋では虫がわんさかだったが、9月下旬になると虫が少なく、そこもうれしかった。テント撤収時、うっすらフライシートに水滴のようなものがついていた。おそらく結露だと思う。しかしながら、中は全く濡れることがなかった。

 

南アルプス 北岳山荘

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天気:快晴。稜線下ゆえの強風が吹き続ける

季節:9月下旬 気温は10度を下回った

設営場所:稜線下。北岳山荘の裏側、東向きあたり。ペグは刺さらない。

 

風が強くて、設営するのが大変だった。ペグが刺さらないので、石で固定することになるが、必ず自在ロープも使い10点固定する必要がある。下から吹き上げてくる風が強く、しっかり設営しなければ間違いなく飛ばされる。幸い私は天候に恵まれ、強風とはいえ「暴風」とまではいかなかったので何とかなったが、状況によっては大変なことになりそう。

 

南アルプス 両俣小屋

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天気:晴れ。樹林帯なので風はほぼない

季節:9月下旬 気温は10度を下回った

設営場所:樹林帯。ペグは刺さりそうで刺さらない。

 

昨日の北岳山荘とは打って変わって穏やかな風。非常に過ごしやすかった。

 

南アルプス 長衛小屋 1日目

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天気:晴れ。風はやや強いくらい。

季節:9月下旬 気温は10度を下回った

設営場所:岩場なのでペグは刺さらない。すぐそばを川が流れている。

 

北岳山荘ほどではないが、結構風が強く、念のため10点固定。この判断が2日目の命運を分けた。

 

南アルプス 長衛小屋 2日目

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天気:超暴風雨。今まで経験したことのない風、雨がトラックマンテントを襲う。

季節:10月上旬。気温は10度を下回る。

設営場所:前日と同じ。

 

5泊6日の南アルプス縦走の最終宿泊日。今まで雨に打たれず何とかやってきたが、遂にこの時が来てしまった。仙丈ヶ岳登山中も強風と小雨の中にいたので、嫌な予感はしていた。だが、こんなに恐ろしい暴風雨になるとは思わなかった。だが、この日の体験がこのテントの限界を浮き彫りにしてくれたので余すところなくそれを書こう。

 

まず、このテントは前室が狭い。雨が降ったので前室で食事を作ろうとしたが、狭すぎて引火が怖くて出来なかった。冬山テント泊の話を読むと、皆平気で「テント内」でストーブを炊いて自炊しているが、私は基本そうした危なっかしいことはしない主義なので、自炊はもっぱらテントの外。なのでテント内で食事を作ることもせず、夕食はフルーツグラノーラとカロリーメイト、羊羹となってしまった。何度も思い切って「テント内」で自炊しようか迷ったが、sotoのod缶に書かれた「屋外専用」の文字に思いとどまった。この点、前室に余裕があればなぁと思う。

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次に、雨漏り。大前提として、このテントは少なくとも私が仙丈ヶ岳から下山した14:00頃から雨に打たれ続けていた。そして、私がグラノーラを食べ終え、することもなく眠り始める18:30頃までの間は全く雨漏りしなかった。だが、暴風雨の勢いが増し、シャレにならなくなり始めた0:00過ぎ頃から顔に冷たいものを感じ始めた。たぶん、それが雨漏りだったのだろう。雨漏りといっても、大きな水玉がドボドボ滴るようなことはない。強風にテントが大きく揺れた際に、フライシートに張り付いた水滴がパラパラとシュラフを濡らす。そんな感じ。ただ、シュラフがびしょ濡れになるほどではなく、私が使っているnangaのuddシュラフ280dxの表面に水滴がぽつぽつ張り付く程度である。結果、テント内が水浸しになるということはなかった。なので私としては「よく耐えたね」という高評価を与えたいのだが、仮にこれが4~5万円する山岳テントであれば一切の雨漏りがなく過ごせたのかなと思うと、何とも言い難いのだ。どうなんだろうね。

 

次に、強風に対する強度。ペグでテントを6点固定。さらに自在ロープで4点固定。そうした万全の対策のおかげで、テントが吹き飛ばされるということはなかった。また、ポールを撤収時に調べたが、それらが折れ曲がっているということもなかった。だが、強風が吹くとテント内がつぶれる寸前まで傾くことが何度かあった。なので私は両手を広げて必死になってテントがつぶれるのを防いだ。何もやらなかったらどうなったか?試そうとしたがさすがにそれは出来なかった。普通の山岳テントが強風下でどういった状態になるかは不明だが、もしあの強風で両手を広げて支えなくても何ともないというのであれば、やはり4~5万の山岳テントは値段なりの価値があるのだろう。

 

まとめ

 

色々書いてきたが、結局この山岳テントは買いかどうか?私の結論は、以下の条件に当てはまる人にとっては買いであるというものだ。

  • 基本、晴れの日を狙ったテント泊中心
  • テント泊の回数が年に数回。基本は日帰り。
  • そもそも登山という趣味がいつまで続くか現時点で不明

このテントは晴れの日には十分なパフォーマンスを発揮してくれるが、長衛小屋2日目の体験のように、強い暴風雨に遭遇すると快適なテント生活は見込めない。私はたまたま最終日だけ雨に降られたので、多少寝不足かつテントが濡れていても良かったが、これが長期縦走中で2日連続で雨になっていたら苦痛だっただろう。また、年間10泊以上テント泊をする、尚且つ登山という趣味を今後継続する見込みのある人は、わざわざこんな安いテントを買わずに、初めからブランド物のテントを買ったほうが良い。たぶん、高いのにはそれなりの理由があるのだと思う。私は分からないが。

 

世の中にはツェルト泊、ULハイカーならタープだけというスタイルがあると聞く。このテントは格安とはいえ、さすがにツェルト、タープよりは居住性が確保されている。そういったことを踏まえて、この格安テント泊スタイルに挑戦してみてはいかがだろうか。

 

2件のコメント

  1. こんにちは
    アミカスのレビューではお世話になりました。
    お陰様でアミカス快適に使用する事ができています。
    参考になる記事ありがとうございました。

    テント泊も今後していきたいと思いますが、その為にテント・リュック・シュラフ・マットも必要になってくるのでお財布的になかなか難しいなぁという状況です。
    という事でお財布に優しい格安テント、今回トラックマンの記事も参考にさせて頂いています(笑)
    また遊びに来ますね^^

    • nonkinin

      コメントありがとうございます。トラックマンは晴れの日であれば安心して使えると思います。雨の日はちょっと怖いですが(笑)。

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